大学に行って２年間の一般教養科目履修ののち、後半の２年間に専門科目を学ぶ。それも良いのですが、４年制大学を凌ぐ高度な技能や専門性を「より効率的に」短期間で身に付けてもらう方策はないか、と音芸は模索してきました。その要求に対するソリューションとして、2020年に音芸が開設したのが、３年制の「音響テクニカル・アーティスト科」です！
サカナクションがライブイベントに6.1chサラウンドシステムを導入したことに象徴されるように、音楽ライブイベントは今後、客席正面からのスピーカーだけでなく、横、後方、上方にもスピーカーを配置したより複雑なサラウンドシステムによるサウンド提供が一般化していくでしょう。また、すでにNYブロードウェイやロンドンのウェストエンドで上演されるミュージカルのほとんどがサラウンドシステムによって上演されており、観客は映画館にいる時と同様に、多方向からの音に包み込まれながら作品を鑑賞しています。
ユーザーとのインタラクティブなコミュニケーションの中で上質なサウンドを提供しなければならないゲーム音響の世界も例外ではありません。予測しにくいユーザーのプレイアクションに対して、VRとも一体化した立体音響を提供していくには、非常に高度な知識、感性、技能が求められます。
「音響テクニカル・アーティスト科」では、従来の２年制学科での学びに加えて、インターンシップも含めたさらに先進的で高度な実習や作品制作を、さらに１年積み重ねることで、音響業界のリーダーや、新時代のネットコンテンツ・クリエイターを育成することを目指しています。
高度で実践的な「プラス１年の学び」で、人気のあるゲームのサウンドデザイナー、音楽ライブや演劇・ミュージカルの音響デザイナー、映画のサウンドエンジニアといった職種に就くための技術力、競争力、創造力と、人々に夢を届けるやりがいに満ち溢れたキャリアを手に入れてください。

学校長・理事長　見上 陽一郎